栄之尾温泉 (緑渓湯苑) と硫黄谷温泉 (霧島ホテル)
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【塩浸温泉】を後に龍馬とおりょうは吉井幸輔とともに小松帯刀の元に向かいます。 『小松帯刀日記』3月28日条によれば「吉井幸輔・坂元龍馬、塩浸より見舞として入来の事とあり」【栄之尾温泉】(現霧島いわさきホテル) に滞在する小松を龍馬と吉井が訪れたという記録があります。
そして、小松訪問の際に2人が宿泊したのが【硫黄谷温泉】(現霧島ホテル)だと云われています。
翌3月29日、龍馬はおりょうを伴い、天の逆鉾を見に高千穂登山をします。龍馬はその登山の様子を絵入りの書簡にしたためて姉の乙女に送っています。その書簡によると、天の逆鉾の彫り込みが天狗に似ていると言って二人で笑ったり、霧島神宮に参拝したとも書かれてあります。
山頂は見渡すばかりに壮観な景色が広がり、しばらく楽しんでいましたが、4月とはいえ体が冷えてきたので、2人は山肌一面に咲いたキリシマツツジの美しさを鑑賞しながら下山しました。この日は霧島神宮近くに一泊し、翌30日には吉井の待つ霧島温泉に戻り、4月1日に【塩浸温泉】、8日に【日当山温泉】を経て、12日に鹿児島に戻ったそうです。これが龍馬とおりょうの88日間に及ぶ新婚旅行と呼ばれています。
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